セルフイメージは、
長期の行動を変える
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目次
セルフイメージは、現実を直接変えない。変えるのは日々の選択であり、その影響が出るのは長い時間をかけてからだ。
セルフイメージとは
「自分はこういう人間だ」という認識のこと。
自分は継続できない。自分は人前に出るタイプではない。自分は文章を書く人間ではない。
事実のように感じるが、多くは過去の経験から作った解釈にすぎない。
運動が続かなかった経験が、「自分は続かない人間だ」という結論に変わる。
作用の仕組み
セルフイメージは、行動を通じて間接的に結果へ影響する。
自己認識 → 期待 → 行動 → 結果 → 自己認識の強化
「どうせ続かない」と思えば、挑戦が減り、少しの失敗でやめる。
すると経験が増えず、「やっぱり続かない」という認識が強まる。
心理学での位置づけ
近い概念は自己効力感(self-efficacy)で、「自分はその行動を遂行できる」という感覚を指す。バンデューラが提唱した。
自己効力感が高い人ほど、難しい課題に取り組み、失敗後も続け、再挑戦する傾向がある。
ただし成功を保証するものではなく、能力・経験・環境・運の影響も大きい。
セルフイメージは能力そのものではなく、能力を使うかどうかを左右する要因の一つだ。
効果は短期ではなく長期に出る
今日「自分はできる」と思っても、明日の結果は変わらない。
差が生まれるのは試行回数だ。
「自分には無理だ」と思う。すると、試す回数が減る。
試す回数が減れば、経験が増えず、能力も伸びにくい。
問題は、ネガティブな認識が失敗を直接生むことではない。
成功に必要な試行回数を減らすことだ。
1年、3年、10年と積み重なるほど、経験量の差は大きくなる。
逆に、「できる」と唱えるだけでも足りない。
勉強しなければ成績は上がらないし、作らなければ作品は完成しない。
変えるなら、先に行動する
認識を変えるために、無理に思い込む必要はない。
小さく行動して、証拠を作ればいい。
運動する人間になりたいなら、10分歩く。
本を読む人間になりたいなら、5ページ読む。
作る人間になりたいなら、小さくても一つ完成させる。
バンデューラは、自己効力感の最も強い源の一つとして成功体験を重視した。
また、人は自分の行動を観察して自己認識を形成するという考え方もある。ベムの自己知覚理論だ。
小さく行動する → 「できた」という証拠が残る → 自己認識が少し変わる → 次の行動がしやすくなる
この循環が長く続くと、「たまたまやった」が「最近よくやっている」に、さらに「自分はこういう人間だ」に変わる。
目標より、どんな人間として動くか
目標は達成すれば終わる。
「自分は学び続ける人間だ」「自分は作る人間だ」という認識は、達成後も行動を方向づける。
目標に加えて、どんな人間として行動するかまで決めると続きやすい。
まとめ
セルフイメージの影響経路は、次のように長い。
セルフイメージ → 日々の小さな選択 → 行動の反復 → 経験量 → 能力・結果
短期の影響は小さい。
しかし長期では、無視できない差になる。
最後に問いを一つ。
「自分にはできない」と思っていることは、本当に能力的に不可能なのか。
それとも「自分はそういう人間ではない」と思って、試行回数を減らしているだけではないか。
セルフイメージを変える最も現実的な方法は、自分に言い聞かせることではない。
今までと少し違う行動を、長く続けることだ。