2026.10.06 / BODY / ODOR CARE

制汗剤とデオドラントの選び方。成分表示のどこを見るか

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「匂いケアは『脇と足の裏』から」では、脇の匂いは汗そのものではなく、汗や皮脂を皮膚の菌が分解してできることを書きました。

QUIZ制汗剤とデオドラントは、同じものである。○か×か?答えを見る

×。役割が違います。

制汗剤はおもに汗そのものを抑えるもの、デオドラントはおもに菌の増えすぎや匂いを抑えるもの。気になるのが汗か匂いかで選び方が変わります。

では、ドラッグストアに並ぶ制汗剤とデオドラントは、何を見て選べばいいのか。まず、自分が抑えたいのは「汗」なのか「匂い」なのかを分けるところから始めます。

目次

制汗剤とデオドラントは、役割が違う

制汗剤は、おもに汗そのものを抑えるためのもの。デオドラントは、おもに菌の増えすぎや匂いを抑えるためのものです。実際には、両方の成分が入った製品も多くあります。

「医薬部外品」の有効成分を見る

日本では、汗や匂いを抑える効果をうたう製品の多くは「医薬部外品」で、パッケージに「有効成分」が書かれています。ここを見ると、その製品が何を目的にしているかが分かります。

目的有効成分の例
汗を抑える塩化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、焼ミョウバン など
菌・匂いを抑えるイソプロピルメチルフェノール など

汗を抑える成分の中でも、塩化アルミニウムは作用が強い一方、肌への刺激も出やすいとされています。日本皮膚科学会の診療ガイドラインでも、わきの汗が多すぎる「原発性局所多汗症」の治療で、塩化アルミニウムの外用が第一選択として勧められています [1]。

汗の量が日常生活に困るほど多い場合は、市販品で我慢し続けるより、皮膚科で相談する選択肢があります。

アルミニウムは、安全なのか

「制汗剤のアルミニウムは乳がんの原因になる」という話を聞いたことがあるかもしれません。

欧州委員会の消費者安全科学委員会(SCCS)は、化粧品のアルミニウムの安全性を評価し、スプレー以外の制汗剤・デオドラントではアルミニウム換算で6.25%まで、スプレーでは10.60%までなら安全に使えると結論づけています [2]。

一方、2023年の系統的レビューでは、制汗剤・デオドラントの使用と乳がんの関係を調べた研究の結果は一致しておらず、はっきりした結論は出せませんでした。著者らは、予防の考え方からアルミニウムを含む制汗剤を避けたほうがよいとも述べています [3]。

現時点では、「危険だ」と言える根拠はないが、評価が完全に一致しているわけでもない、というのが正確なところです。気になる人は、アルミニウムを含まない、菌や匂いを抑えるタイプのデオドラントを選ぶ方法があります。

選ぶときの目安

悩み選ぶもの
汗じみ・汗の量汗を抑える有効成分のある医薬部外品
匂い菌や匂いを抑える有効成分のあるデオドラント
アルミニウムが気になるアルミニウム不使用のデオドラント
肌が荒れやすい刺激の強い成分は少量から。赤みやかゆみが出たら使うのをやめる
汗の量が多すぎる皮膚科で相談する

足の匂いは、汗だけでなく靴の中の湿気も関わります。足のケアはもとの記事にまとめています。

この目安で選ぶなら

参考文献

1. 日本皮膚科学会. 原発性局所多汗症診療ガイドライン 2023年改訂版.

2. Scientific Committee on Consumer Safety (SCCS). (2020). Opinion on the safety of aluminium in cosmetic products (SCCS/1613/19), and addendum (2021).

3. Correlation between daily life aluminium exposure and breast cancer risk: A systematic review. (2023). Journal of Trace Elements in Medicine and Biology, 79, 127247. PMID: 37354712.

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