オリーブオイルの選び方。ラベルのどこを見ればいいのか
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「オリーブ油は、本当に身体にいいのか」を調べたとき、研究で使われていたのはエキストラバージンオリーブオイル(EVOO)だった。
QUIZ「エキストラバージン」は、国が決めたオリーブオイルの上の等級である。○か×か?答えを見る
×。日本の規格(JAS)には、エキストラバージンという区分そのものがない。
店頭の表示は、売り手がつけたもの。だからこの記事では、表示より確かめやすい「容器・日付・量」を見る。
では、店でEVOOを買うとき、何を見ればいいのか。棚には「エキストラバージン」と書かれた瓶が何十本も並んでいて、値段も数百円から数千円まで幅がある。
調べてみると、ラベルの「エキストラバージン」という言葉だけでは、思っているほど多くのことは分からない。この記事では、規格と保存の研究から、選ぶときの目安を5つに絞る。
目次
「エキストラバージン」は、国によって意味が違う
国際オリーブ協会(IOC)の国際規格では、エキストラバージンは化学的な数値と、訓練を受けた鑑定員による官能評価の両方で決まる。遊離酸度は0.8%以下で、鑑定では欠陥(劣化した匂いや味)がなく、果実の風味があることが条件になっている [1]。
一方、日本の農林規格(JAS)の食用植物油脂では、オリーブ油は「オリーブ油」と「精製オリーブ油」に分かれていて、「エキストラバージン」という区分はない [2]。品質の基準は酸価(オリーブ油は2.0以下)で、官能評価は含まれていない。
つまり日本の店頭では、「エキストラバージン」の表示は国の規格で決まった等級ではなく、売り手の表示だ。国際規格を満たしている商品も多いはずだが、表示だけでは確かめられない。
POINT
「エキストラバージン」は、選ぶ理由の一つにはなる。でも、それだけで品質の保証にはならない。
目安1:光を通さない容器を選ぶ
EVOOは光に弱い。イタリアの研究では、EVOOを光の当たる場所と暗い場所で保存して比べたところ、光の下では酸化が早く進み、フェノール類(ポリフェノールの仲間)が大きく減った [3]。
容器の違いを比べた研究もある。光の下で10か月保存したとき、緑色のガラス瓶やUVカットのガラス瓶よりも、光を通さない多層の紙パック容器のほうが、酸化を抑え、抗酸化成分をよく残した [4]。
店頭では、缶、色の濃い瓶、箱入りのものを選ぶ。透明な瓶で、照明の当たる棚の前列に並んでいたものは避けたい。
目安2:収穫日・製造日が新しいものを選ぶ
EVOOのポリフェノールは、保存しているあいだに少しずつ減っていく [3]。だから、同じ商品なら新しいほうがいい。
ただ、賞味期限はびん詰めした日を基準に決められていることが多く、オリーブを搾った時期は分からない。収穫日(ハーベスト)や搾油日が書いてあるものは、鮮度を確かめる手がかりになる。
目安3:品質の根拠が書いてあるものを選ぶ
日本の規格に「エキストラバージン」の区分がない以上、品質を判断する材料は商品側の情報になる。
- 国際規格(IOC)に沿っていることや、酸度の数値の表示
- 産地、品種、生産者の表示
- 原産国の公的な認証や、第三者機関の検査の表示
これらは品質を保証するものではないが、何も書いていない商品よりは、確かめられる情報が多い。
目安4:使い切れる量を選ぶ
開けたあとは、空気に触れるたびに酸化が進む。大容量のほうが割安でも、使い切るまでに時間がかかれば、そのぶん劣化した油を使うことになる。
毎日少しずつ使うなら、250〜500mL程度から試して、自分の使う速さを知ってから量を決めるといい。
目安5:値段より、使い方で選ぶ
「オリーブ油は、本当に身体にいいのか」で整理したように、研究に一番沿った使い方は、バターやマヨネーズなどを使っていた分を、オリーブ油に置き換えることだった。たくさん摂るほど良いわけではない。
サラダやパンにかけるなど、香りを楽しむ使い方には、風味のはっきりしたEVOOが向いている。炒め物にも使えるが、加熱について研究で分かっていることは、もとの記事の「加熱しても大丈夫か」にまとめている。
家での保存
まとめ
| 見るところ | 選ぶもの |
|---|---|
| 容器 | 缶・色の濃い瓶・箱入り(光を通さない) |
| 日付 | 収穫日・搾油日が新しいもの |
| 表示 | 国際規格・酸度・産地など、確かめられる情報があるもの |
| 量 | 使い切れる量(まずは250〜500mL程度) |
| 使い方 | ほかの油脂の置き換えに。量を増やす必要はない |
この目安で選ぶなら
僕が実際に使っているものを1つと、上の目安で絞り込める検索を置いておく。どれを選ぶにしても、商品ページで容器、収穫日、規格の表示を確かめてほしい。
参考文献
1. International Olive Council. Trade standard applying to olive oils and olive pomace oils. COI/T.15/NC No 3.
2. 農林水産省. 日本農林規格「食用植物油脂」.
3. Blasi F, Ceccarini MR, Bistarelli S, et al. (2025). Impact of Extra-Virgin Olive Oil Storage Conditions on Phenolic Content and Wound-Healing Properties. Foods, 14(12), 2104. doi:10.3390/foods14122104
4. Esposto S, Taticchi A, Servili M, et al. (2021). Overall quality evolution of extra virgin olive oil exposed to light for 10 months in different containers. Food Chemistry. doi:10.1016/j.foodchem.2021.129297
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