2026.10.06 / FOOD & SCIENCE

ダークチョコの選び方。カカオ分の数字だけで選ばない

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「ダークチョコは、本当に体にいいのか」では、研究で効果が調べられていたのは、チョコそのものよりカカオフラバノールという成分だった。

QUIZカカオ86%のチョコは、70%のチョコより、カカオの良い成分が必ず多い。○か×か?答えを見る

×。必ずではない。

「カカオ分」にはカカオの脂肪(ココアバター)も含まれる。研究では、成分の量は脂肪を除いたカカオの固形分とよく一致していた。

では、店でダークチョコを選ぶとき、カカオ分70%、86%、95%と数字が高いものを選べばいいのか。調べてみると、数字だけでは分からないことがいくつかある。

目次

まず「チョコレート」と書いてあるかを見る

日本では、チョコレートの表示は業界の公正競争規約で決められていて、パッケージ裏の「名称(種類別名称)」に「チョコレート」「準チョコレート」「チョコレート菓子」などが書かれている [1]。

「チョコレート」と名乗るには、カカオ分などが一定以上入っている必要がある。カカオを目当てに選ぶなら、まず名称が「チョコレート」になっているかを確かめる。

カカオ分の数字には、脂肪も含まれている

「カカオ分」は、カカオマス、ココアパウダー、ココアバターなど、カカオ由来の原料を合計した量だ [1]。つまり、カカオの脂肪であるココアバターも含まれている。

アメリカで市販のチョコとココア製品を調べた研究では、フラバノールの量は、カカオ分の割合よりも、脂肪を除いたカカオ固形分の量とよく一致していた [2]。カカオ分が高いほどフラバノールが多い傾向はあるが、同じ数字でも製品によって差がある。

POINT

カカオ分の数字は目安になる。でも、それだけでフラバノールの量は決まらない。

加工によって、フラバノールは減る

ココアパウダーを調べた研究では、酸味を抑えて色を濃くする「アルカリ処理」をしたココアほど、フラバノールが少なかった。処理をしていないココアの平均は1gあたり約35mgだったのに対し、強く処理したものは約4mgだった [3]。

ココアを選ぶときは、砂糖や乳製品の入った「調整ココア」ではなく、ココアパウダーだけの「純ココア」を選ぶ。そのうえで、商品説明にアルカリ処理の有無が書いてあれば確かめたい。

重金属は、製品によって差がある

アメリカで2014〜2022年に72のカカオ製品を調べた研究では、鉛やカドミウムが、カリフォルニア州の基準をもとにした1日の上限を超える製品が一定の割合であった。オーガニック製品だからといって、少ないわけではなかった [4]。同様の結果は、消費者団体の検査でも報告されている [5]。

ただし、これはアメリカで売られている製品の検査で、日本の店頭の製品にそのまま当てはまるとは限らない。現実的な対策は、毎日たくさん食べないことと、同じ製品ばかりに偏らないことだ。

選ぶときの目安

見るところ選ぶもの
名称「チョコレート」と書いてあるもの
カカオ分70%以上を目安に。ただし数字だけで比べない
ココア砂糖の入っていない純ココア。アルカリ処理の有無が分かればなお良い
量と包装少量ずつ食べやすい個包装
食べ方ほかのお菓子の代わりに、少量。同じ製品ばかりに偏らない

どれくらい食べればいいかは、「ダークチョコは、本当に体にいいのか」の「どれくらい食べればいい?」にまとめている。僕が食べているものも、そちらで紹介している。

この目安で選ぶなら

参考文献

1. 全国チョコレート業公正取引協議会. チョコレート類の表示に関する公正競争規約.

2. Miller KB, Hurst WJ, Flannigan N, et al. (2009). Survey of commercially available chocolate- and cocoa-containing products in the United States. 2. Comparison of flavan-3-ol content with nonfat cocoa solids, total polyphenols, and percent cacao. Journal of Agricultural and Food Chemistry, 57(19), 9169–9180.

3. Miller KB, Hurst WJ, Payne MJ, et al. (2008). Impact of alkalization on the antioxidant and flavanol content of commercial cocoa powders. Journal of Agricultural and Food Chemistry, 56(18), 8527–8533.

4. Hands JM, Anderson ML, Cooperman T, Balsky JE, Frame LA. (2024). A multi-year heavy metal analysis of 72 dark chocolate and cocoa products in the USA. Frontiers in Nutrition, 11. doi:10.3389/fnut.2024.1366231

5. Consumer Reports (2022). Heavy metals in dark chocolate(28製品の検査報告。査読論文ではない).

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