2026.10.07 / BODY / FIRST IMPRESSIONS

第一印象は0.1秒で決まる。そして、寝不足は顔に出る

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初対面の人に会うとき、何を着ていくか、何を話すかは考えます。でも、相手があなたの印象を決めるのは、たぶん、話し始めるより前です。

QUIZ人は、知らない人の顔を何秒見れば「信頼できそうか」を判断できる? A.約0.1秒 B.約3秒 C.約30秒答えを見る

A. 約0.1秒。

0.1秒だけ顔を見せた実験でも、時間をかけて見たときの判断とよく一致していました。時間が長くなっても、判断そのものはあまり変わらず、自信が増えただけでした。

そして、その一瞬に映る顔は、前の晩の睡眠で変わっていました。この記事では、第一印象の速さと、寝不足が顔に出るかどうかを調べた研究を、実験の中身まで確かめます。

目次

顔の印象は、0.1秒で決まっていた

アメリカの心理学者が、知らない人の顔写真を、0.1秒、0.5秒、1秒だけ見せて、魅力、好ましさ、信頼できそうか、有能そうか、攻撃的そうかを判断してもらう実験をしました [1]。

その判断は、時間の制限なしにじっくり見たときの判断と、0.1秒でもよく一致していました。見る時間を延ばしても判断はあまり変わらず、変わったのは「自分の判断への自信」でした。

なかでも「信頼できそうか」は、0.1秒の判断と時間をかけた判断の一致が、とくに高い項目でした。

POINT

相手は、こちらが口を開く前に、顔からかなりのことを決めている。

徹夜明けの顔は、魅力的に見えにくかった

では、その顔は、睡眠でどれくらい変わるのでしょうか。

スウェーデンの研究では、18〜31歳の23人を、ふつうに眠った翌日と、31時間眠らずに過ごしたあとの2回、同じ条件で写真に撮りました [2]。その写真を、何も知らされていない65人に見せて評価してもらうと、寝不足のときの顔は、健康そうに見えにくく、魅力的に見えにくく、疲れて見えていました。

本人は同じ人です。変わったのは、前の晩に眠ったかどうかだけでした。

寝不足は、顔のどこに出るのか

同じグループの別の研究では、寝不足の顔のどこが違って見えるのかを調べています [3]。評価した人たちが寝不足の顔に多く見たのは、次のような特徴でした。

寝不足の顔は、悲しそうにも見えていました。どれも、相手が0.1秒で読み取る「顔」の情報です。

2晩の寝不足でも、人に避けられやすくなった

徹夜ほど極端でなくても、影響は出ていました。2晩続けて睡眠を4時間に減らした実験では、十分に眠ったときと比べて、寝不足のときの顔は魅力的に見えにくく、健康そうに見えにくく、眠そうに見えていました [4]。

さらに、評価した人たちは、寝不足のときの顔の人と「一緒に過ごしたい」と思いにくくなっていました。

POINT

服や髪を整える前に、まず眠る。それがいちばん安く、いちばん顔に効いて見える準備なのかもしれない。

どこまで言えるか

ただし、どの研究も、参加した人数は数十人です。写真を見て評価した実験なので、実際に会ったときの印象がどれくらい変わるかまでは分かりません。また、寝不足の影響を調べたのは、若い大人が中心でした。

それでも、「寝不足の顔は、他人から疲れて、魅力的でなく見えやすい」という結果は、別々の実験で同じ方向にそろっていました。

まとめ

大事な人に会う前の晩は、服を選ぶより先に、眠る時間を確保する。音や光で眠りが浅くなるなら、耳栓とアイマスクの選び方も参考にしてください。休日の寝だめで取り返せるかは、「寝だめ」の記事に書きました。

参考文献

1. Willis J, Todorov A. (2006). First impressions: Making up your mind after a 100-ms exposure to a face. Psychological Science, 17(7), 592–598. doi:10.1111/j.1467-9280.2006.01750.x

2. Axelsson J, Sundelin T, Ingre M, Van Someren EJW, Olsson A, Lekander M. (2010). Beauty sleep: experimental study on the perceived health and attractiveness of sleep deprived people. BMJ, 341, c6614. doi:10.1136/bmj.c6614

3. Sundelin T, Lekander M, Kecklund G, Van Someren EJW, Olsson A, Axelsson J. (2013). Cues of fatigue: effects of sleep deprivation on facial appearance. Sleep, 36(9), 1355–1360. doi:10.5665/sleep.2964

4. Sundelin T, Lekander M, Sorjonen K, Axelsson J. (2017). Negative effects of restricted sleep on facial appearance and social appeal. Royal Society Open Science, 4(5), 160918. doi:10.1098/rsos.160918