2026.10.07 / BODY / SLEEP

耳栓とアイマスクの選び方。音と光を減らして眠るために

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「休日の『寝だめ』で、睡眠不足は取り返せるのか」では、睡眠は時間だけでなく、休まったと感じられるかも大切だと書きました。

QUIZ明かりをつけたまま眠った晩。眠っているあいだの体に、違いは出る?答えを見る

出た、という実験があります。睡眠中の心拍数が、暗い部屋より高くなっていました。

人数の少ない短期間の実験なので言い切れませんが、眠っているあいだも体は光に反応しているのかもしれません。

眠りを妨げるものの中で、自分で減らしやすいのが寝室の音と光です。先に結論を書くと、音が気になるなら耳栓、光が気になるならアイマスク。耳栓は「遮音の強さ」より「耳に合って痛くないか」、アイマスクは「目を圧迫しないか」と「すき間から光が入らないか」で選びます。

目次

結論:悩み別の選び方

悩み選ぶもの
車の音、隣の部屋の話し声フォーム(スポンジ)の耳栓。耳の中でふくらんで、すき間をふさぐ
フォームだと耳が痛い、圧迫感があるシリコン(粘土状)の耳栓。耳の穴の入口をふさぐ形
家族のいびき耳栓に加えて、寝る位置や寝室を変えられないかも考える
街灯、朝日、家族の照明アイマスク。まずは遮光カーテンで部屋を暗くできないか
アイマスクで目やまつ毛が押される目の部分がくぼんだ立体型

音と光は、睡眠に関わる

世界保健機関(WHO)の環境騒音ガイドライン(2018年、欧州地域)は、睡眠への影響を防ぐため、夜間の道路交通騒音を平均45デシベル(Lnight)未満に下げることを強く勧めています [1]。幹線道路の近くに住んでいると、窓を閉めても音が届くことがあります。

光については、健康な若い成人が、1晩は暗い部屋(3ルクス未満)、次の晩は天井の照明をつけた部屋(100ルクス)で眠った実験があります。照明をつけて眠った晩は、睡眠中の心拍数が高く、翌朝のインスリン抵抗性(血糖を下げるホルモンの効きにくさ)が上がっていました [2]。人数の少ない短期間の実験ですが、眠るときは部屋を暗くしたほうがいいという考え方を支える結果です。

耳栓とアイマスクそのものについては、集中治療室(ICU)の騒音と照明を再現した部屋で、健康な人が耳栓とアイマスクを使うと、使わないときより睡眠の指標がよかった実験があります [3]。ICU の患者を対象にした研究をまとめたコクランのレビューでも、証拠の質は低いとしながら、耳栓やアイマスクが睡眠によい影響をもつ可能性が示されています [4]。

ただし、どちらも病院の環境での研究です。家の寝室で同じ大きさの差が出るかは分かりません。「よく眠れるようになる」と約束できる道具ではなく、音や光という邪魔を減らす道具として考えるのが正確です。

耳栓の選び方

フォーム(スポンジ)シリコン(粘土状)
形指でつぶして入れ、耳の中でふくらむ丸めて耳の穴の入口にかぶせる
よいところすき間をふさぎやすい。安い耳の奥に入らず、圧迫感が少ない
気になるところ合わないと痛い、かゆい寝返りでずれることがある。髪がつきやすい

アイマスクの選び方

温めるタイプのアイマスクもありますが、ここでは光を遮るためのものに絞っています。

使うときの注意

部屋を暗く静かにしたうえで、起きる時間をそろえる工夫は「朝型と夜型は、変えられるのか」に、昼寝のとり方は「昼寝は、何分がいいのか」にまとめています。

この目安で選ぶなら

参考文献

1. World Health Organization Regional Office for Europe. (2018). Environmental Noise Guidelines for the European Region.

2. Mason IC, Grimaldi D, Reid KJ, Warlick CD, Malkani RG, Abbott SM, Zee PC. (2022). Light exposure during sleep impairs cardiometabolic function. Proceedings of the National Academy of Sciences, 119(12), e2113290119.

3. Hu RF, Jiang XY, Zeng YM, Chen XY, Zhang YH. (2010). Effects of earplugs and eye masks on nocturnal sleep, melatonin and cortisol in a simulated intensive care unit environment. Critical Care, 14(2), R66.

4. Hu RF, et al. (2015). Non-pharmacological interventions for sleep promotion in the intensive care unit. Cochrane Database of Systematic Reviews, (10), CD008808.

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