2026.10.06 / BODY / SLEEP

朝型と夜型は、変えられるのか

約4分で読めます(目安)

「朝型に変えたい」と思って早起きを始めても、三日で元に戻る。自分は夜型だから仕方ない、と思いたくなります。

朝型か夜型か(クロノタイプ)は、どこまで生まれつきで、どこから変えられるのか。研究を見ていくと、決まっている部分と、動かせる部分の両方がありました。

目次

遺伝は関係している。ただし差は小さい

約70万人の遺伝子を調べた研究では、朝型になりやすさに関わる遺伝子の領域が351か所見つかりました [1]。朝型・夜型には、たしかに遺伝が関係しています。

ただし、朝型に関わる遺伝子を最も多く持つ人たちと、最も少ない人たちとで比べても、実際に眠る時刻の差は平均で約25分でした [1]。遺伝は傾向を作りますが、それだけで生活の時間が決まるわけではありません。

年齢によっても変わる

2万5千人の睡眠の時刻を調べた研究では、子どもは朝型で、成長とともに少しずつ夜型になり、20歳前後で最も夜型になったあと、また朝型に戻っていくことが分かりました [2]。

学生のころは夜型だったのに、年齢とともに自然と早く目が覚めるようになった。そう感じる人が多いのは、こうした変化のためかもしれません。

光が、体内時計を動かしている

もう一つ大きいのが、光です。アメリカの実験では、ふだんの生活をしている8人に、電気の明かりを使わず、自然の光だけで1週間キャンプをしてもらいました [3]。

すると、夜に眠りを準備するホルモン(メラトニン)が出始める時刻が早まり、体内時計が日の出と日の入りに合うようになりました。しかも、もともと夜型だった人ほど、大きく早まり、朝型の人との差が小さくなりました。

ふだんの生活では、昼間に浴びる光が少なく、夜に浴びる光が多い。そのために、体内時計が遅れている人が多いのかもしれません。

POINT

夜型の一部は「体質」ではなく、「光の浴び方」で作られているのかもしれない。

朝型に寄せたいときにできること

無理に朝型にしなくてもいい

遺伝や年齢の影響がある以上、誰もが同じ時刻に起きられるわけではありません。大事なのは、朝型になることそのものより、自分の体内時計と生活の時刻のずれを小さくすることです。

夜型の人が、無理に朝5時に起きて眠い一日を過ごすより、毎日同じ時刻に起きて、十分に眠れているほうが、きっと体にはやさしいはずです。

参考文献

1. Jones SE, Lane JM, Wood AR, et al. (2019). Genome-wide association analyses of chronotype in 697,828 individuals provides insights into circadian rhythms. Nature Communications, 10, 343.

2. Roenneberg T, Kuehnle T, Pramstaller PP, et al. (2004). A marker for the end of adolescence. Current Biology, 14(24), R1038–R1039.

3. Wright KP Jr, McHill AW, Birks BR, Griffin BR, Rusterholz T, Chinoy ED. (2013). Entrainment of the human circadian clock to the natural light-dark cycle. Current Biology, 23(16), 1554–1558.